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社会学テーマにした小話

1 :糞食いマシーン ◆mZKHZgTris :2005/08/17(水) 15:05:18
募集。

2 :名無しさん@社会人:2005/08/17(水) 16:42:52
今年度の募集はただいまを以って終了いたしました。
次回の募集につきましては詳細が決まり次第当サイトにて公開致します。
URLの変更がありますので、トップページのブックマークをお願い致します。

3 :名無しさん@社会人:2005/08/21(日) 02:47:51
7年間の雌伏のあとに7日間の寿命を精いっぱい生き、
自らの存在を音で誇示したセミたちのなきがらが目立ち始める8月である。

盂蘭盆会の次期、東北の本家では法要が執り行われ、
自分たちの一族が勢ぞろいする一年に一回の機会であった。

わが町屋家が菩提寺としている寺での読経を我慢していると、
イタリア製の原付の乾いたエンジン音が境内に響き、止まった。

見ると、遅刻をした本家の三女である浅子がオレンジのタンクトップで
慌てて走ってくる姿と、それをたしなめる着物姿の叔母さんが目に入った。
一瞬ではあるが、自分と目が合った浅子が大きな瞳を目くばせしてくる。
周囲に気づかれないよう、しびれた足をさすっていた左手を軽く挙げて応える。

長い読経が終わった後に、境内で歓談しているとき浅子が飛んでくる。
「隆博さん、ひさしぶり。帝国海上に就職決まったそうで、おめでとう!」
そういって頭を下げたあと、「あとで部屋で待ってるからね」と耳打ちして、
小走りで叔父や大叔父などへの挨拶へと向かい、ほのかな香水の香りを残した。

自分は後部座席に大叔父と叔父、助手席に別のいとこである昌江を乗せ、
まだ新車の化学的なにおいのするマツダ・アテンザを一族の車列に合流させた。

4 :名無しさん@社会人:2005/08/23(火) 01:46:34

 新幹線も通ることで有名な在来線の踏み切りに遮断機が降りている。
 それを待ちながら、ギアをニュートラルにいれ、サイドブレーキを引く。
 
 「昌江さんは、あの聖人君子病院だって? あそこの夜景キレイだよね」
 そう話を振ると、医薬品メーカーに勤める叔父が、うしろから口を挟む。
 「あそこには脳神経学科と循環器の権威がいて、日本中から優秀な若手を
集めているから、病棟薬剤師として勤めている間にそういう相手を掴まえなさい」
 「あら、叔父さま。最近では、そういう発言もセクハラになりますのよ」
 
 そうこうしている間に遮断機が上がり、再び車列が田園の中を進みだす。
 後部座席の叔父と大叔父が株価の話に入り込んだことを確認して、昌江は言う。
 「隆博さん。浅子さんは東北大学にずっとA判定だそうよ。どうせなら、
もっと上を目指してもいいと思わない? 文学部ってのも、もったいないわ」
 「うーん、でも本人は昔っからあそこしか考えていないみたいだからなあ」

 浅子は自宅の蔵書庫にある、初刷りの文学大全集を小さい頃から読んでいた。
 その頃からある作家の母校である東北大学を受験することを目指していたという。

 「浅子さん。隆博さんの受験指導でこんなに成績が良くなったのに、なんでまた
就職先に困るような文学部にこだわるのかしら。あくまで趣味にしておくべきだわ」

 法学部や経済学部、医学部や薬学部がほとんどの町屋家の中では確かに異色だ。
 
 そのとき大叔父が軽く咳払いをしてから、話に割り込んできた。


5 :名無しさん@社会人:2005/08/24(水) 00:25:53

 「まあ、浅子には好きにさせてやりなさい。文学部だって捨てたものじゃない。
あいつには、町屋家を利用して、自分らしく生きてほしいと思っているんだよ」

 自分と比較されたような気がした昌江は、ふてくされたように反論する。
「大叔父さんに限らず、みんな浅子さんに甘いのよ。隆博さんだって毎年・・・」
 そう言って自分の方に何か含む視線を向けられ、車内に気まずい沈黙が訪れた。

 そのとき、前方のスバル・レガシィが最後の交差点を曲がり、本家の門をくぐる。
 それに続き、次々と一族の車列が広い敷地の中に吸い込まれ、駐車されていく。

 「大叔父さん。お手を」「おおすまんね」「叔父さま、どうぞぉ」「はっはっは」
 先ほどの沈黙を吹き飛ばすかのように、少しの明るさを加えた抑揚で後部座席の
ドアを開け、降りた叔父と大叔父を自分と昌江が敷石の方へといざない、歩いていった。

 大広間ではすでに宴会の準備が整っていて、祖父が上座に鎮座し皆の挨拶を受けていた。
 「おじいさま。おひさしぶりです。隆博が参りました」視力がすっかり落ち、メガネを
かけても人物が判定しづらいと言う祖父に名乗り、畳の上で正座して手をつけて拝礼した。

 祖父の横に座った大叔父が「お兄さん。隆博くんは帝国海上、昌江さんは聖人君子病院
とそれぞれ就職が決まったんですよ!」と言うと、祖父は弱弱しく手を伸ばし、肩を叩く。
 「うんうん。きみたちには、町屋家の名をより高めてもらえるものと期待しておるよ」
 そう言って、後ろの祭壇の下から紫色のふくさに包まれた現金を取り出し手渡す。

 「そんな・・・先日の内定通知のご報告の際には自動車を賜ったばかりといいますのに、
ここでまた、そのようなご厚情を重ねてお受けするわけには参りません。どうかお収めを」
 「なになに。たいした額じゃない、せっかくここまで来たんだ。お土産でも買っていきなさい」

 これ以上遠慮するのもどうかと思い、隣の昌江と顔を見合わせたあと、素直に受け取り、
また一歩下がり、畳に額をつけんばかりに拝礼した。そのときである。後ろから大きな声がした。


6 :名無しさん@社会人:2005/08/27(土) 11:12:41

 「あー、噂の二人が来てるー」そういう誤解を招くような台詞の主は、
遅れてきた上に一足先に帰り、タンクトップから浴衣に着替えた浅子だった。

 「ちょっと浅子さん。それどういう意味ですの」ギャグと分かりつつも、
いつもそういう的にされることが多い昌江が周囲に否定するかのように言う。
 
 「えー、ふたりとも仲良く社会人になれて、おめでたいなあと思って」
と白々しく言ったのちに、近づいてきて畳の上に正座し、あらためて頭を下げ
「おふたりとも、本当におめでとうございます。これからの・・ええっと?」

 「浅子さん。ありがとう。へんにまねして堅苦しくしないでいいわよ」
 顔を上げて照れる浅子は、それを笑顔で受けながら、自分の方に顔を向け、
「隆博さん。志望校のことでちょっと相談があるの。お爺様、隆博さんをちょっと
借りてもいいかしら」と言い、そのまま手を握られ、引きずられるように立ち上がる。

 「ちょっと失礼します。すぐ戻りますので」と祖父や昌江に言うものの、
昌江はニヤニヤしながら「あら、ごゆっくり。おふたりともっ!」と皮肉を言う。

 「浅子ちゃん。昌江さんをからかっちゃダメだよ」と広い廊下を歩きながら、
浅子に注意するものの、「え? でも、当たらずとも遠からずだって昔から・・・」
とまた疑惑を膨らませるようなことを言われるが、女同士の微妙な鞘当に参らせられる。


7 :名無しさん@社会人:2005/08/30(火) 01:42:39

浅子は母屋から渡り廊下でつながっている離れのひとつを部屋にしている。
渡り廊下が狭くなっているので、浅子を先に行かせたとき、うなじに目が入る。
ドキッとした。明らかに年々、色気が増している。言い過ぎれば熟れきっている。
浴衣の上からではあるが、腰のくびれ具合と尻の張り出し具合も絶妙の境地だ。

「隆博さん・・・いま、わたしのこと、エッチな目で見ているでしょう・・・?」
前を向いて歩きながら、とつぜん浅子が見透かしたようなことを、声を潜めて言う。
「い、いや、大人になったなあって。ただそれだけだよ」。言い訳になっていない。

ドアを開けながら軽く振り向いた浅子は、下唇を軽く噛みながら含み笑いをしている。
「そうぞ。熟女の部屋へ。蟻地獄よ」「浅子ちゃん、きみがオッサンしてどうするの」

浅子の部屋は変わっていない。邸宅や外装とはぜんぜん違う、天窓のあるフローリング。
栄養チューブの突き刺さった大きな観葉植物と、あるイラストレーターの大きなスクリーン。
だが、収納部屋になっている二階の半分以上を占める大きな本棚には、明らかに去年よりも
本が増えていて、すでにあふれ出ている。壁には趣味で集めている寺の朱印が貼られている。

文学部を目指している少女には似つかわしくない「金持ち父さん、貧乏父さん」を見つけ、
それをめくっていると、一階から早く降りてくるようにとの浅子の声が聞こえ階段をかけ下りる。



8 :名無しさん@社会人:2005/08/30(火) 23:19:14
良スレage

9 :名無しさん@社会人:2005/08/31(水) 02:14:39

「お茶が入りました。さて、どこのでしょう? 当ててみて!」
そう言って、浅子は古い茶碗に注がれたぬるいお茶を机の上に差し出す。
「ありがとう。うん? むむ。これは! こんなお茶があるのか。山岡!」
「どう? ふだん飲んでいるお茶が、いかにいんちきか分かった? 雄山!」
と浅子は即妙に返し、あるグルメ漫画のふりをする間に考えるが分からない。

「これは・・・川根茶だろう? ちがうか?」と半ば賭けで答えるものの、
微笑を浮かべた浅子は首を振り答える。「これは大和茶よ。興福寺の近くで買ったの」。
「奈良県のお茶はほとんど京都で玉露と化けて売られているんじゃなかったのか?」
と訊くと、最近は大和茶のブランドを前面に出して、京都から離れたいらしい。

「さ。当たらなかった罰ゲーム。毎年、受験勉強の要点をクイズ形式で出して、
私に罰ゲームさせてきた隆博さん。今年は、ついに立場が逆転したね! えへへっ!」
と先ほどまで浮かべていた笑みに、小悪魔的になったような影が差したのに気づいた。
「ちょ、ちょっと待った。べつにさっきのはそんなつもりで答えたわけでは・・・」
と、いままでの自分が罰として浅子にさせてきたことを思い出し、言い逃れをする。

「もう遅い! 言い訳しない! さあ、これから言うことをかならず実行しなさい!」
「はい」


10 :名無しさん@社会人:2005/09/02(金) 01:47:54

「さあ、目を閉じて。いいというまで開けないでね」
自分が目を閉じている間、真剣に聞き耳を立てるものの何も聞こえない。
何をしているのだろう。水性マジックで顔に落書き程度で済めばいいが。

「さあ、いいわよ。そーっと目を開けて。そーっとよ」
そこには、浴衣を半脱ぎし、肩から胸にかけるきれいな隆起ラインと
明らかに昨年より大きくなり形も整った胸。そして、見事にしまった腹と
そこに薄く広がる草原、そして細長く延びた白い脚が協奏曲を奏でていた。
天窓から指す夏の強い日差しが、その陰影をくっきりさせ、目に焼きつく。

「あ、浅子ちゃん・・・これは・・・いったい・・・?」
今回の訪問前に、まったく予想していなかったといえば嘘になるが、
まさか到着して間もなく、このようなことになるとは話が早すぎるようだ。
「私ももう先月で18です。市場価値の高い女子高生の身分を活用することなく、
この夏まで我慢してきたのも、隆博さんとこのときを過ごすため、それだけなの」
「昨年なんて、さんざん私の胸と・・・胸とどこかを撫で回しておいて、
そのまま帰っちゃうなんて、あのあと私に一人で・・・一人でさせるなんてひどい」

今までやった罰ゲームは、大昔にやったお医者さんごっこの発展に過ぎなかった。
だが、昨年はついに、風呂上りの浅子のバスタオルに手をつっこんでしまった。
思えば、毎年、簡単な出題をしていたのに、なぜか間違えるのもおかしいと思っていた。



11 :名無しさん@社会人:2006/07/07(金) 13:36:52
are


12 :名無しさん@社会人:2006/10/16(月) 18:00:26
小話じゃないじゃないか


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